第1回

第2回

第3回

第4回

第5回

第6回

第7回

第8回

第9回

第10回

開催地概要


 戸隠連峰は凝灰質集塊岩からなり、東面は鋭い懸崖絶壁となって切れ落ちている。一般に、戸隠連峰の中央部、八方睨から一不動鞍部までを表山と呼び(五地蔵山までと記してあるものもある)、八方睨から南西に延びる一帯を西岳と呼んでいる。五地蔵山の北西には秀麗な高妻山があり、この一帯は裏山と呼んでいる。一般の登山対象となるのは表山で、このハイライトは何と言っても八方睨へ至る岩稜歩きである。蟻ノ戸渡り、剣の刃渡りは左右が切れ落ちたナイフエッジでスリリングな通過となり、これに比べると高妻山や乙妻山は訪れる者も少ないが、近年は百名山ブームも手伝ってか、よく登られている。このピラミダルな高峰は容姿からも登高意欲が湧く。西岳は頂稜が困難な岩場で距離も長く、一般向な登山路とはいえない。  昭和53年「やまびこ国体」(長野国体)で、山岳競技コースとして五地蔵から高妻を越え、乙妻山から西にある合ノ峰を経て奥裾花キャンプ場に下るコースを切り開き整備をした。今は乙妻から先のコースは踏み跡程度に荒廃してルートファイティングが必要となっている。

第1回 飯縄山 一夜山

 飯縄山は、長野市民の山として親しまれている。四季を通じて家族連れなどに登られている。この山にはピークが二つあり、南は飯縄大権現神社が奉られ、無雪期には毎朝、山伏姿の信者が参拝に登って来る。また川中島合戦で甲斐の武田信玄と争った、上杉謙信の兜の前立ては飯縄大権現だと言われている。飯縄信仰は当時から根強いものがあり、今でも伝承されているとも言われている。北にあるピークが本峰でこちらに三角点がある。山頂からの展望はすばらしく北は日本海から佐渡ヶ島、東に新潟の山々から志賀の山々と浅間連峰、南に八ヶ岳から中央アルプス、富士山まで見える。西は北アルプスの峰々と眺望は360度で遮るものとてない。

 ▼一夜山は戸隠連蜂の西岳が北から次第に高度をおとして、1,400m付近で終了する、その南にくっきりとたつ独立蜂である。奥裾花ダム建設用の岩石に北山腹が削られその傷跡は痛々しい。山頂からの眺めは素晴らしく、北信の山々が望まれる。
 山名の由来は、その昔、天武天皇が風光明媚で四方が峻峰に取り囲まれて要塞堅固のこの地に都を作ろうと計画した。この地に住む鬼共が自分達の棲家がなくなると一夜にしてこの山を築き上げて妨害、遷都を思い止まられた。天皇は鬼共をいたく憎み鬼退治したという。鬼とは、謡曲「鬼女紅葉」に謡われている紅葉。地元では「貴女紅葉」として慕われている。

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第2回 黒姫山 斑尾山

 黒姫山は野尻湖の西に位置し、標高2053mのその姿はどっしりとして美しく、地元では信濃富士と呼ばれ親しまれている。コニーデ型の火山で台形状の秀麗な山で、火口原には七ツ池、大池などの池塘があり、まるで日本庭園のようだ。この山には黒姫伝説がある。

 ▼斑尾山は火山活動によって野尻湖(美しさから芙蓉湖と呼ばれる)を形造った独立峰。北信五岳(飯綱山・戸隠山・黒姫山・妙高山・斑尾山)のひとつに数えられている。山体の周りは美しいため中央資本が争って入り、スキー場が多く開発された。山頂からの野尻湖と黒姫山は、富士山の富士五湖に匹敵すると言われている。

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第3回 黒斑山 守屋山

 黒斑山は、浅間山の第一外輪山のピークの総称で、黒斑山頂のほかトーミの頭、蛇骨岳、仙人岳、虎の尾などのピークから成る。ここからの第二外輪山の前掛山は絶景で絵画のようである。東側は急に落ち込み、この草すべりコースを降りると日本庭園を思わせる湯の平の火口壁へと続いている。

 ▼守屋山は、赤石山脈の最北端にあって、諏訪盆地を代表する山。諏訪側は急傾斜、伊那側は緩傾斜の非対称山稜の三角すい状にそびえたつ緑色凝灰岩の山である。諏訪大社は、諏訪湖をはさんで北側の下諏訪町に下社、南側の諏訪市に上杜がある。下社のある下諏訪側から望むと、西山の山稜上にそびえる守屋山、諏訪盆地の人々は、昔から信仰の山として守屋山と諏訪大社を結びつけてきた。

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第4回 志賀山 岩菅山

 志賀山は、志賀高原の中心に位置し、二つの蜂を持つ、志賀山と裏志賀山に分かれ、学術的には「ともえ状式溶岩流」として珍しい山だという。周囲に高層湿原の四十八池、コバルトブルーの大沼池など多くの湖沼が点在し、その美しさに多くの人が訪れる。

 ▼岩菅山は、志賀高原の主峰で、雑魚川と魚野川に囲まれ北方に長い尾根を伸ばし、秋山郷まで続いている。ナガノオリンピックのコースに選ばれたが、自然保護運動によって開拓を免れ美しさを残している。

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第5回 火打山 妙高山

 火打山は、妙高山群の最高峰、山麓には笹ヶ峰牧場など多くの景勝地が点在する。山スキーのメッカとも言われ、春は高谷池に多くのスキーヤ―が登って来る。山菜狩り、山登り、沢登り、山スキーと全国から多くの人に登られている。

 ▼妙高山は、複式火山のゆえ、エキセントリックでかつダイナミックな景観を呈して、その姿は日本の山の中でも最上の人気を持っている。山麓の温泉も湯量豊富でまた日本の有数のスキー場としても名高い。妙高山を中心として、神奈山、大倉山などの外輪山が∪字型に取り巻いている。南麓にある笹ヶ峰牧場は、妙高西側稜線上にある火打山や焼山登山の基地でもあり、秋の紅葉時は日本三大紅葉とも言われるほどの景観を見せる。

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第6回 天狗岳(八ヶ岳)

 天狗岳は、八ヶ岳のほぼ中央にあり、東天狗岳と西天狗岳を合わせて天狗岳という。西天狗岳の頂上に三角点がある。東天狗岳の頂上は岩肌が露出して赤い岩場をつくり赤天狗と呼ばれる。南佐久側は、硫黄岳に続く爆裂火口で垂直に近い岩壁となっているが、西側は溶岩が流れ下ったままの姿を残し、高山植物が岩の間をうめ美しいスロープをつくる。西天狗岳は頂上までハイマツにおおわれ女性的な山で、青天狗と呼ばれている。登山道は多く、黒百合平には年間営業の黒百合ヒュッテがあって老若男女が訪れ年間を通じて賑わっている。

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第7回 針の木岳 蓮華岳

 針の木岳は、日本三大雪渓として、後立山連峰の最南端、標高2,821 mの山である。数々の逸話が残されていて、特に、戦国武将富山城主佐々成正の冬の雪山越え、また針ノ木峠に針ノ木小屋を創設した對山館の百瀬慎太郎が有名である。大沢小屋には「山を想えば人恋し、人を想えば山恋し」のレリーフも名所の一つになっている。山頂からの眺望は絶大で黒部湖から、間近に立山三山や剣岳、穂高連峰から、富士山まで見える。

 ▼蓮華岳は、針ノ木岳の東にあり、標高2,799m。山頂には若一王子神社奥社が祀られている。やおやかな山容で登り易い山として、コマクサや多くの高山植物が見られる。針の木と対照的に立山連峰、劔岳の眺望を間近に楽しみながら山頂までのゆるやかな登りが続く。

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第8回 木曽駒ヶ岳 宝剣岳 将棊頭山
『聖職の碑』

 木曽駒ケ岳は、中央アルプスの主峰であり、周囲には数々のカールを持つため高山植物も豊富である。ロープウェーの開発により短時間で登れる観光の山と帰し、踏み荒らしなどのパトロールが必要になった。山名はこの山に黒く駒の姿が現れることより付けられている。

 ▼宝剣岳は、名前が示すように鋭い岩蜂を持った山である。千畳敷カールから眺望する宝剣岳は、カールを囲む雄大な岩壁群の頂点にそそり立ち、見るものを圧倒させる威容を備え、アルペン的情緒を堪能させてくれる。

 ▼将棊頭山は、「聖職の碑」のコースとして知られた山で有る。山名は、伊那側から見ると、頂上から左右対称に稜線を落とす山容が将棋の駒に似ているところから付けられている。

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第9回 白馬大池 小蓮華山 蓮華温泉
『白馬で歌おう山の歌』

 白馬大池は、北アルプス白馬乗鞍岳、小蓮華山、白馬岳の稜線上、標高2,379mにあり、風吹大池に次いで2番目の大きさを誇る。火山による堰止湖である。流入河川は無く、池周辺に降る雪や雨と、夏場でも残る大きな雪田から融け出す水が池の水を湛えている。夏にはチングルマやハクサンコザクラ、ハクサンイチゲなどを中心とした高山植物のお花畑が広がる。湖畔には白馬大池山荘がある。

 ▼小蓮華山は、山頂に大日如来の石仏がまつられていて大日岳ともいわれている。山名の小蓮華は白馬岳の別名大蓮華に対するものである。山頂には石仏のほか、昭和二年、白馬岳神社信仰家によってまつられた鉄剣が建っている。白馬大池から白馬岳にかけて緩やかな登下降の稜線は素晴らしく白馬スカイラインと称されている。

 ▼白馬乗鞍岳は、白馬大池の東隣に位置する山で、山頂はのっぺりと広く、一帯はハイマツに覆われていて、雷鳥の住みかとなっている。名前の由来は小蓮華に伸びる尾根を馬の首、白馬大池が鞍部に当たりそのお尻に当たる鞍部山形からつけられたものである

 ▼蓮華温泉は、上杉謙信の隠し湯とも言われ、五つの露天風呂がある。朝日岳、雪倉岳、白馬岳の登山口としても、また栂池から天狗原を越えの蓮華温泉春スキーツァーコースとしても知られた温泉である。

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第10回 湯の丸山 烏帽子岳
『日本一のれんげつつじと雪山讃歌』

 湯の丸山は、浅間連峰の西側に位置し、その名のとおり、丸く穏やかな表情の峰々と、爽やかな亜高山帯の気候がおりなす一帯は「花高原」として親しまれている。有名なつつじ平のレンゲツツジ大群落は60万本と言われ、国の天然記念物にも指定されている。初夏6月下旬には湯ノ丸山の山肌を鮮やかな朱色の絨毯のように染め上げる。

 ▼烏帽子岳は、三角推の山頂をもつ秀麗な山で、長野市の高台からも望むことができる。鳥帽子火山群西端の主峰として、東に湯ノ丸山、籠ノ登山、高峰山を連ねる。北面に東西六`を深くえぐる角間渓谷は断崖がそばだつ美しい景観である。山頂からは北アルプスのパノラマ、上信越の山々、眼下には千曲川の流れが見渡せる。

 ▼池の平湿原は、標高2000m、数万年前の三方ヶ峰火山の火口原に広がる高層湿原。池の平周辺の浅間山麓一帯は、温暖な里山から、一気に標高2000m超の山頂へと急峻な地形になっおり、内陸性気候ということから昼夜の気温差がとても大きく特色ある気候条件にある。そのため里山に生息する動植物から、本来ならば3000m級山岳地帯に見られる高山性の動植物までが、この狭い一帯に混在して、特有な環境が、池の平湿原を多様なす”高山植物の宝庫”とした。

 ▼黒斑山は、浅間山の第一外輪山のピークの総称で、黒斑山頂のほかトーミの頭、蛇骨岳、仙人岳、虎の尾などのピークから成る。ここからの第二外輪山の前掛山は絶景で絵画のようである。東側は急に落ち込み、この草すべりコースを降りると日本庭園を思わせる湯の平の火口壁へと続いている。

 ▼高峰山は、比較的容易に登れ、五穀豊作と養蚕の無事を祈る地元の信仰の山として知られる。頂上からの眺は眼下に小諸の市街と白く輝く千曲川の流れ、南西に秩父の連山、富士の秀峰も見える。南アルプスや八ヶ岳の峰々も連なり、正面は蓼科山や美ヶ原と、その後方の北アルプス連峰を一望できる。

 ▼雪山讃歌「紅葉館」について、

「雪山賛歌」発祥の地で、この曲を作曲したの言わずと知れた、初代南極探検隊長の西堀栄三郎氏。昭和初期、山仲間と紅葉館に来て、吹雪に閉じ込められた。退屈しのぎに仲間と「雪山賛歌」を作詞した。元歌は西部劇映画「荒野の決闘」の中で歌われた「いとしのクレメンタイン」の曲に思い付いたままに歌詞をつけたもの。

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